注文住宅
間取り
2019/05/31
二世帯で住むからこそ快適な間取りの住宅に
親世帯・子世帯を「共に暮らす場所」でつなぐ二世帯住宅は、お互いの生活を見守れるという大きなメリットがあります。親御さんの体調を気遣ったり、親御さんがお孫さんの育児の手伝いをしたりと、相互に寄り添い合う暮らしを実現してくれます。
しかし、親世帯と子世帯それぞれの暮らし方が異なることもありますので、間取りの点で気をつけなければならないこともあります。
今回は、二世帯住宅をつくるにあたって間取りで考えなければならないことなどをご紹介していきます。
二世帯住宅の間取りのパターンは3つ
二世帯住宅は、大まかに以下のような3つの間取りの種類があり、それぞれにメリット、デメリットがあります。
二世帯住宅の間取り:1.完全同居型
家族を構成する人たちそれぞれに必要な寝室を設け、それ以外は全て共用するのが「完全同居形」間取りの二世帯住宅です。
親世帯・子世帯内で生活の時間帯に大きな開きがないときには、この完全同居型間取りにすれば交流の時間も増えますので、大家族の醍醐味を味わえる家ができます。誰かがリビングにいて、夜もどこかに明かりがついている生活は、心も豊かに家族の生活を楽しむことができるでしょう。
一方で、生活の時間帯が大きく異なる場合や、友人を招くときに気を配る必要があります。
二世帯住宅の間取り:2.部分共用型
玄関や浴室などの設備の一部を共用しながらも、親世帯・子世帯が生活するゾーンを分けるのが「部分共用型」間取りの二世帯住宅です。
親世帯と子世帯の生活時間帯が異なる場合や、適度にプライバシーを保ちたいときにこの部分共用型の間取りを選ぶと良いでしょう。共用する部分が増えれば、その分、建築にかかるコストを抑えることができます。
2階建てなら1階に親世帯を、2階に子世帯を配置する間取りが、平屋建てならキッチンや浴室を中心として親世帯と子世帯を左右に振り分ける間取りが考えられます。
もしも生活時間帯が異なるという理由で部分共用型の間取りにするときは、浴室を使用する際の水音、室内を歩くときの足音が相互世帯ゾーンに響かないよう配慮する必要があります。
二世帯住宅の間取り:3.完全分離型
「完全分離型」は、その名の通り、全く別の世帯として暮らす間取りです。暮らしの全てが完全に分かれますので、お互いのプライバシーを保ちやすく、生活スタイルの違いも気になりません。
暮らしが分かれていても近くに住んでいることで安心感もあります。すぐそばにいながらも干渉しあわない暮らしが実現できるでしょう。
親世帯・子世帯相互に意識して関わりを持たなければその暮らしぶりがわからないことと、建設のコストがほぼ2軒分かかることがデメリットといえます。
2階建てならば家の内側にも階段を設けて行き来できる場所をつくること、平屋建てならば窓越しにでも気配を感じ取れる部屋の配置の工夫を凝らせば、相互の暮らしを干渉せずとも、見守りができる家になります。
完全分離型二世帯住宅について詳しくはこちら
注目を集めている「完全分離型」二世帯住宅
二世帯住宅の間取りのポイント
二世帯住宅の間取りを考えるときに、必ず抑えておきたいポイントをまとめました。子世帯と親世帯、どちらの意見も平等にリサーチすることが大切です。
二世帯住宅の間取りのポイント:①予算
家づくり資金をどれくらい用意するかを考えます。
建築コスト、建物の床面積、共有型か分離型か、登記区分の割合など、家づくりのすべてに関わります。
二世帯住宅の間取りのポイント:②生活習慣
起床する時間、洗面・歯磨きなどの時間、出勤・外出する時間、食事する時間、入浴する時間、就寝する時間などを確認します。
LDKと寝室のレイアウト、水回りの共有・分離、玄関の共有・分離などに関わります。
二世帯住宅の間取りのポイント:③家事の仕方
料理好きor苦手?掃除は好きor苦手?洗濯物は外干し派or乾燥機派?など
LDKと寝室のレイアウト、水回りの共有・分離、玄関の共有・分離などに関わります。
二世帯住宅の間取りのポイント:④趣味
どこでどんな趣味を楽しみたいか?
ガーデニングが趣味なら庭を残すなど、建物全体のプランに関わります。
二世帯住宅の間取りのポイント:⑤来客の人数や頻度
どちらの世帯にどのくらいの頻度で、何人くらいのゲストを招きたいか?
玄関の共有・分離、玄関やLDの広さなどに関わります。
二世帯住宅の間取りのポイント:⑥ランニングコストの分け方
水道・ガス・電気料金をどう分けたいか?
配管やメーターの設置などに関わります。特に水道管を引き直すには多額の費用がかかるので要注意!
二世帯住宅の間取りのポイント:⑦将来の生活の変化
親世帯の老後にどう備えるか?
親世帯スペースのバリアフリー仕様の取り入れ方に関わります。
二世帯住宅の間取りのポイント:⑧将来の建物の使い方
子世帯だけになったとき、親世帯のスペースをどう使うか?(賃貸にするなど)
共有型か分離型か、将来リフォームする可能性があるかなどに関わります。
二世帯住宅の間取りは相談しあって決めましょう
二世帯で住む際には間取りの決め方もとても重要。
両世帯でよく話し合い、一人一人が納得のいくプランを選んでいきましょう。